その日、私はめちゃくちゃ疲れてて.....
 
 
と、言うのもその日は1週間の田舎暮らしから戻ってきた日で、いつもだったらそんなに疲れる事ないのに、今回は体調がいまいちな時に強行したもんだから体がバキバキに疲れてて......
 
 
この疲れきった体を癒すため、1週間ぶりのシャワーをあびるべく、ウルギー市内唯一の「すーぱー公共シャワー施設」(と、命名しているただのシャワールーム)に行って、ひさびさのお湯を満喫しようとしていた。
 
 
↑これ、入り口。
 
 
んが。
 
 
運悪くもその日は日曜日。日曜日は唯一このシャワー施設が混む日なのです。。。次の日が学校とか仕事が始まる日ですからね。キレイキレイしないと。ずらーーーーっと並ぶ長蛇の列。ああ、何時間待つんだろう。やだなぁ。疲れたなぁ。体痛いなぁ。
 
 
と、思ってたら
 
 
ふと横の部屋にマッサージチェアーっぽいのが見えるではありませんか。
 
 
↑その部屋の入り口
 
 
「あ。そういえば、マッサージやってるって聞いたことあるなぁ。」
 
 
 
いいなぁ、いいなぁ、マッサージ。体痛いよう。癒されたい.......。と、頭の中で思っていた事が伝わってしまったのだろうか。じーーーーいっと中を見てると、おばちゃんが話しかけてくる。
 
 
 
「あんた、大丈夫かい?すっごい(疲れた)顔してるけど。」
 
 
 
「......あ。わかります?」
 
 
 
おそるおそる部屋に入ってみる。
 
 
 
「......おいくらなんですか?」
 
 
 
きいてみると、それぞれ30分単位で、顔マッサージ10000tg(約600円)/頭、首、肩マッサージ15000tg(約800円)/全身マッサージ20000tg(約1200円)とのこと。
 
 
 
いやいやいやいやいや
 
 
 
こっちの物価を考えたらあり得ない高い金額だけど、日本のマッサージ業界を考えたら神のようなお値段!迷わず全身を選びましたよ!もちろん!もう、めっちゃばっちり揉んでもらいたい!!!!(必死)
 
 
 
でも実はモンゴルでのマッサージ治療にはあまり期待していなかったんです。だって、ウランバートルで受けたことがあるマッサージ、痛いばっかりであんまり効果を感じられなかったし。だから、このときも、まぁ、多少気がまぎれればいいやくらいに思ってたんです。
 
 
 
ところが!
 
 
 
部屋の奥に入って、ベッドの横に寝そべり、指圧されはじめてあらびっくり!うまい!上手!特に、このおばちゃん.....ぴったりちょうどいいとこ指圧してくれるし。ああ、極楽.....。痛いけど、痛いけど、でも、痛気もちいいってこういう事だぁ。ちょっと泣きそうになったさ。
 
 
 
痛くて痛くて、日本語でぎゃあぎゃあ「あたたたたた」「いたたたたた」「うたたたたた」って騒いでたもんだから、おばちゃんも面白がって、
 
 
 
「あんたぁ、どっから来たん?え?日本?はぁ、遠いところから来たねぇ。ここにも外国人が来るようになったかい。この間も一人日本人が来たよ。(←この日本人の人にマッサージがあることを聞いてた。)」
 
 
 
と話しかけてくる。もう一人の若い女性は、私を人間以外の別の生き物を見るような目で見ていた。
 
 
 
「うーん、あんた、こってるねぇ。何してたの?胃と腎臓と肺が弱ってるね。肺は寒さかなぁ。あと、首。。。」
 
 
「おおおお、わかるんですか。」
 
 
「あと、急激に体重でも落ちたかい?体がついていってないねぇ。ご飯ちゃんと食べてるかい?スープとか、ちゃんと食べないと。」
 
 
 
「.....(こっちでもご飯ちゃんと食べてるけど体重減ったんです。日本で私が肥えすぎてただけです。内緒だけど。)」
 
 
 
と。人体図を出しながら丁寧にいろいろ説明してくれたこのおばちゃん。実は新疆でマッサージ修行してたとか。マッサージ中のおばちゃん、目を閉じてたのに、ばっちりツボ指圧してた。ちょっとびっくり。うーん、人間の体って、どうなってるんだろう。それぞれの文化ごとの健康法とか。ちゃんと調べたら、おもしろいこと、いっぱいあるんだろうなぁ。とか、ごちゃごちゃくだらない事考えてたらあっという間に30分。ところが、45分にのばしてマッサージを続けてくれたおばちゃん。いい人だぁ。
 
 
 
今はお孫さんと一緒にこのマッサージさんを経営しているらしい。孫娘さんと二人掛かりでマッサージしてくれました。孫娘さんは今勉強中なんだって。電話番号知っている場合は予約して来てねってことらしいんだけど、今回は飛び込みさせてもらっちゃいました。営業時間は日によりけりらしいけど、毎日やってるよ!とのこと。
 
 
「こっちで何やってんの?え?カザフの装飾品の調査?おお、私も作るよお。」
 
 
と、興味持ってくれて色々持ち出してくれたおばちゃん。なんか、おばちゃんの顔、いい顔してたなぁ。^^
 
 
↑マッサージ屋のふたり
 
 
と、いうわけで、とってもいいところ見つけちゃいました!はまりそうです。ちなみに、あんまりにも痛い痛いって言ってたら、私の名前は「itaiさん」と命名されました。あーあ。