カザフの人々は、食事をする前に、必ず手をあわせ彼等の神に対して祈りを捧げます。


 


 


カザフの人々は、朝食と昼食はお茶とともに「
バオルサック」と呼ばれる乾物やパンなどを食べて済ませます。もともと遊牧民たちにとって、朝昼は家畜の世話があるため非常に忙しく、ゆっくりと食事をする余裕はありません。そのため、朝食•昼食は簡単に済ませ、夕食をしっかりと取ります。


こちらは、「バオルサック」という食べ物を作っている様子です。小麦粉に酵母と塩を混ぜて、しっかりと練ったあと、しばし寝かせます。その後、細かく切りわけ、油で揚げます。揚げたては、甘くないドーナツのような感じで、外側はかりっと、中側はもちもちとしていて、非常に美味しいです。カザフの食卓には、欠かせない食べ物です。数日経つと固くなりますが、お茶などに浸けて柔らかくして食べます。若い女の子達が、テキパキとバオルサックを作っている姿は、とても逞しいです。

 

 


 

 

夕食は、肉(羊肉/山羊肉/馬肉/牛肉)料理や、クジュと呼ばれるお粥/うどんスープ、あるいは、お米などが中心となります。カザフ料理と言えば特に馬肉料理が有名で、「カズ」と呼ばれる保存肉はまさに絶品です。カズとは、馬の腸に、馬のあばら骨の肉をつめたものです。臭みはなく、塩がしっかりと利いていて、一度食べると病みつきになる人も。


こちらが、「カズ」の写真です。

 

カザフの料理では、たいてい調味料などをあまり使用せず、あっさりと塩で味付けをします。野菜は、じゃがいも、にんじん、キャベツなどが、スープに入れられたり炒められたりして食されます。


こちらは、「コールダック」と呼ばれる食べ物です。カズ(なければ羊肉など)、にんじん、じゃがいも、キャベツを炒めたものです。


 


 

特別なお客様が来た時には、「ベスバルマック」と呼ばれる料理がふるまわれます。

ベスバルマックという言葉は、直訳すると「5本の指」という意味です。肉を煮て、そのスープにじゃがいもやにんじんを入れ、ゆでて作ります。出来上がったら、一枚の大きなお皿に乗せて、それらを手で取って食べます。ちなみに、特に尊敬するお客様がいらっしゃったときには、羊の頭もいれます。



 


また、季節応じて、様々な食べ物が食されます。夏期には、牛/山羊/羊の乳で作られた豊富な種類の乳製品が食卓に並びます。

(乳製品に関しましては、本サイト内の管理人日記(blog)に、カザフの乳製品その1&その2というタイトルの記事を写真つきで掲載しています。あわせてご覧ください。



また、屠殺が始まる秋頃には、内蔵料理をよく食べます。屠殺した家畜は、頭から尻尾に至るまで、余すところ無く全て食されます。(一部、食べない臓器もありますが。)彼等にとって、最高のごちそうなのです。

羊を屠殺した日に食べられる料理として、マイバオルが挙げられます。マイバオルとは、羊の肝臓を油とともにしっかりと炒めたものです。ジャガイモと一緒に炒める事もあります。



 


 


カザフの食生活を語る上で、欠かせないものがあります。それは、「茶(チャイ)」です。

カザフの人々は非常によくお茶を飲みます。お茶には、アクチャイ/カラチャイ/サルチャイと呼ばれるものがあります。一般的に、アクチャイが最もよく飲まれます。アクチャイは、沸騰したお湯に茶葉と塩と乳をいれたものです。それに乳をいれないものが、カラチャイになります。サルチャイは、アクチャイよりも茶葉の味が濃く、体にいいと言われています。


カザフの人々は、朝起きてまずお茶をのみ、仕事の合間にお茶を飲み、おしゃべりしながらお茶を飲み、TVを見ながらお茶を飲み、食事のときにもお茶を飲みます。とにかく、茶碗の上に手を置いて蓋をしない限りは、どんどんお茶を勧められ、入れられます。カザフのお茶は、飲みやすくてとても美味しいです。寒い日は、よくお茶を飲むことによって、体の芯から暖まります。


《カザフの食生活:文責》カザフ情報局ケステ管理人 廣田千恵子