怒涛の1年だった2016年、その年末。
東京でおこなったカザフ手仕事展の会場で、私はあるカザフ人の女の子に出会いました。
東京でおこなったカザフ手仕事展の会場で、私はあるカザフ人の女の子に出会いました。
彼女の名前はマヤ(本名はメイラングル)。
マヤちゃんは、なぜか以前から私のことを知っていたそうで、お互い歳も近くすぐに仲良くなれました。
マヤちゃんは、なぜか以前から私のことを知っていたそうで、お互い歳も近くすぐに仲良くなれました。
彼女の故郷は、バヤン・ウルギーのボルガン郡。ボルガンといえば、布地が見えないぐらいびっしり刺繍で埋め尽くす壁掛け布を作る地域です。手仕事がすごい!で有名な場所です。
い、行ってみたい・・・
夏にあなたの田舎にいきたいといったら、すぐ快諾してくれて、夏に会おうと約束をして別れました。
あれから半年。わたしは、本当にマヤちゃんの故郷に行けることになりました。
ウルギー市からボルガンまではおよそ300km。行きはマヤちゃんの実家のジープに乗って向かいます。まだ外が真っ暗な朝4時に出発。ね、ねむい~
朝5時ごろ、トルボ郡のトルボ湖に到着。5時ですが、朝5時ですが、繰り返しますが朝5時ですが、連絡もせずいきなり友人宅を訪れ「お茶をください」とドカドカと入りこみ、寝てる住民を叩き起こす我ら・・・。これが許されるのがカザフ社会。笑
早朝にも関わらず、嫌な顔ひとつせずお茶を入れてくれたその家の奥様に感謝・・・。
子供たちは茶も飲まずに外で元気に走り回ってる・・・。
道中、車の中はマヤ家族で賑やかに。マヤちゃん、マヤちゃん父母、姉、弟、その友人?、旦那、息子、お姉さんのこども2人、親戚のおじさんとそのこども、そして変な日本人のわたし。5人乗りジープに13人・・・でも子供が4人だったからまだマシな方。
トルボを少し放れたところあたりから運転手がマヤちゃん弟にチェンジ。
え、なんかすごい若いけど大丈夫?え?この子何歳・・・?
え、なんかすごい若いけど大丈夫?え?この子何歳・・・?
ゆーっくり慎重にダートを進んでいく。途中降りて川で顔洗ったり、人の家でお茶もらったり、車がこわれて動けなくなったり、「タルバガンの道」と呼ばれるタルバガンだらけの平原で写真撮ったり、遊んだり・・・進んは止まり、進んでは止まり・・
旅は急がず、焦らず・・・そして出発から12時間後、ついに目的地に到着~!やっほー
最初にお世話になった家はマヤちゃん旦那さんの実家。初めて訪れる家はやっぱりちょっと緊張・・・ついてすぐお肉が出てくるところがさすがカザフ。準備して待っててくれたんですって!やったー
着いた時間は夕方だったのでちょうど搾乳がはじまった頃でした。お手伝いにいこう~とおもって小屋に行ってみると、あれ、ヤギしかいない・・・?
恐る恐るきいてみる。「あのう、ヒツジは搾乳しないんですか・・・?」
すると、「うちはヒツジは殆どいないからね、搾乳しないの」とのこと。
すごく大きな小屋を所有しているのに、どうして家畜がヤギばっかりなんだろう・・・?ウシも少しはいるみたいだけど・・・
搾乳がおわると、仔畜と混ぜて再び放牧へ。日が落ちて暗くなった頃に母仔をわけて小屋にいれます。
夜はお茶と乳製品で軽くすませて就寝。わたしは持参した寝袋に入り込みます。カザフ人の夏営地は結構高いところに構えることが多く、時に標高2700m地点まで行くことも。夜寒いのは嫌なので・・・今年はイスカのマイナス20度対応の寝袋を持参!
ばさっと寝袋を広げたら、その家の女の子に「なにあの赤い袋・・・(←寝袋だって知らなかったらしい)」と呟かれ、変なものをみるような目で見つめられてしまいました。はは・・・
しかーし、寒い思いをすることなくしっかり寝るのは体力温存のためにとっても大事なこと。というわけで、ぐっすり・・・
の、はずだったんですが。
午前3時、家の中が急に慌ただしくなる。あれ?なんだ?この家はこんなに早くから起きるのか・・・?いや、まさか・・・・・?
続く