空の上から
秋のウルギー
アルタイ村へ
Tesic Tas
近況報告
ウルギーでの生活がはじまって、2週間くらいが経過しました。
まだまだ生活には慣れないことも多いけど、なんとかやってます。
この2週間の間に、田舎に行ったり、色んなカザフ人の家に行ったり、
毎日なんだかんだと、忙しかったです。
最近は、どこに行くのも徒歩での移動なので、
一日平均2〜3時間は、てくてく歩いてます。
(日本でトレーニングを怠っていたツケがここで回ってくる。)
おかげで夜はばたんきゅー。
がっつり8時間は寝てます。
食事も、よく食べてます。
実はちょっと苦手だった馬の肉にもだんだん慣れてきました。
お茶も沢山飲みます。
カザフ人は、ほんとーーーーに、お茶をよく飲む!
カザフ語の方は、相変わらずめちゃくちゃ。
目が覚めたら突然カザフ語べらべらべらになってたーーー!!!
という、夢のようなことはなく、
毎日、身ぶり、手振り、全身使って表現してます。
伝わらない事も多いし、そのために歯がゆい思いをすることも多いけど、
ここがふんばりどころ。
彼等とカザフ語で会話できるようになりたいですから。
ウルギーに来てから見たものを、これから少しずつ書いていきたいなと思います。
ところで、昨日おとといと雪が降りました!
(と、いうか、おとといは吹雪いた...。)
雪がふると寒いけど、きーーーーんとした空気は気持ちいい。
今日は晴れて、山に降った雪がキレイにみえます。
ウルギーは、どこ歩いてても、山がみえます。きれい。
名無しのおばあさん
抱えてた問題が少しずつ解決しはじめてます。
ウルギーへ出発する日も決まり、いよいよかぁと思いながら、ウランバートルの町中を歩いていた今日の昼のこと。
ご存知の方も多いかもしれませんが、ウランバートルの交通状況ってとにかく酷いんです。
毎日毎日ものすごい渋滞してて、バスも車も一行に進まないし、
進まない状況にイライラした運転手がめちゃくちゃにクラクション鳴らしまくるし、
交通ルール?ゆずりあい?何それ?俺優先だろ?みたいな。
そんな状況のなかで、通行人もやっぱりめちゃくちゃなわけで。
赤信号だけど平気で道のど真ん中まで進む。
道って言っても、普通に交通量がめちゃくちゃ多い道のど真ん中まで進むので、
前からも後ろからも車がびゅんびゅんスピード出してきて、もう超危ない。
普通、ちゃんと青信号を待つべきなんですけど、
わかっててもなんとなく体が前に出てしまい、私も無茶な横断をしてしまうのです。
(まねしないで下さい)
で、今日は本当に危なかった。
やっぱり道のど真ん中まで進んで、車の流れが途切れるのを待っていたのですが、
前からものすごい勢いで大型バスが突っ込んできたんですよ。
「あ!これはまずい!」と思ったけど、咄嗟のことで反応できず棒立ち状態になってたら、
知らないモンゴル人のおじさんが私の腕をぐっと引いて
「おい!さがれ!」って言って助けてくれました。
おじさんに御礼をいったら、おじちゃんも、にこっと笑ってその場を去りました。
あー、よかった。よかった。
と、思ったのもつかの間。また同じことを繰り返した馬鹿な自分...。
ついくせで道の真ん中まで飛び出して、動けなくなりました...。
すると、今度は知らないおばあさんが、後ろからすっと腕を組んできて、
「さぁ、前に進みなさい。進まないと、車は譲ってくれないわよ。」
と言って、一緒に渡ってくれました。
さすがに恥ずかしくなり、ものすごく申し訳なくなり、
助けてくれたおばあさんにひたすら謝ってました。
すると、そのおばあさん、歩きながらいろいろ語り始めました。
ば:おばあさん
あ:あたし
ば:「気をつけるのよ、あなた。ウランバートルの道は、危ないから。さっきは、私たち、ちょっと危ない渡り方をしたけれど、本当は車の流れが切れるのをまって、進みなさいね。私のフランス人の友達が、ウランバートルを去る時、私に残していった言葉が、『この町の交通状況をなんとかしてくれ。ここの人達はまるでルールが無いみたいだ。危なくてしょうがない。』って言ってたわ。どうして、モンゴル人は、こうなっちゃったのかしらねぇ。同じところに住んでいる者として、とても悲しい。そして、自分の息子のように、とても心配。毎日、誰かが怪我してるのよ。」
あ:「そうですね。本当にごめんなさい。私も気をつけます。」
ば:「あなた、日本人でしょう?日本人は大好きよ。とても礼儀正しい。あなた、ここに住んでいるの?この先も、ずっとここに住むの?」
あ:「いえ、私は、モンゴルのカザフ人の刺繍文化に興味があって、バヤンウルギーに行くつもりです。」
と、説明すると、おばあさんは、
ば:「そうなの。カザフの女性はとてもよく働くでしょう。そうなのよね、実は、私はウルギー出身なの。私は、カザフ人です。」
そう、なんと偶然なことに、その女性はカザフ人だったのです!
ウランバートルに住み始めて、5年になるそうです。
彼女は、自分の家族のことを話しつつ、
ば:「(少し寂しそうに)私の本当の娘は、カザフスタンに行ってしまったのよ。あなた、あなたは今ここ、同じ土地に住んでいるのだから、私の娘みたいなもんよ。あなた、もっと気をつけなさいね。まず第一に、自分の身を考えなさいね。それから、一生懸命、研究活動して....成功を祈っているわ。」
と、とても優しい笑顔で、声をかけてくれました。
私は、なんだか、その出会いがものすごく嬉しくて、嬉しくて、名前を尋ねたのですが、
ば:「名前?わたしの名前は、無いのよ。ふふふ。さぁ、もうお行きなさい。今度は、気をつけて。」
と言って、去っていきました。
たった10分かそこらの、それだけの出会いだったけれど、
私にとっては、とても印象的な出会いでした。
あのおばあさんの笑顔が本当に柔らかい優しい笑顔だったから、忘れられないし、
それに、実は、ここ2週間、ウランバータルにいながらも、
カザフの人やカザフの装飾に関わりのある人に出会う事が多く、
なんだかすごく不思議な縁を感じてます。うまく説明できないけども。
あのおばあさんの名前は聞けなかったけど、
なんだか、またどこかで会える気がするのです.....。
ここ数年、ウランバートルに住むカザフ人も増えていると聞きます。
「モンゴル」という国に住む彼等が、何をみて何を感じているのか、
そういう部分も少しずつみていけたらいいなーと思います。
ウイで歌う
ククパル団体戦!−2013イヌワシ祭り
ククパルは、カザフの代表的な騎馬競技のひとつです。
ルールは、ヤギ(既に死んでいる)を馬上で引っ張り合い、奪い合うというもの。去年までは一対一で行われていました。一対一で行う場合は、ヤギを引っ張り合い奪った方が勝ちというルールでした。しかし、今年のイヌワシ祭りでは団体でのリーグ戦となり、去年までとは違う形で行われました!
リーグ戦はコート内で行われました。コートには、サッカーのコートのように、両端にそれぞれのゴールが設置されていて、ヤギを奪った人はウマに乗ったまま走り、敵のコートにヤギを投げ入れます。
10頭のウマに乗ったカザフ人男性達が、ウマに鞭を打ちまくり、ヤギを奪い合い、そして走る。。。当然、ウマが観客に突っ込むこともあるわけで、観客も注意してみてないと大変なことに!10頭のウマがものすごいスピードで自分のところに突っ込んでくるのって、かなり怖いです。。。
ちなみに、ククパル団体戦は、カザフスタンや他の中央アジア諸国ではよく行われているそうで、カザフスタンのTV放送でも、リーグ戦の様子が放映されています。
それにしても、すごい競技です。死んだヤギの重さは相当なものです。普通に持ち上げるのでさえ、かなりの重労働なのに、それを片手で引き上げ、ウマに乗ったまま引っぱりあうのですから、ククパルに参加するためには、バランス力、脚力、腕力、乗馬技術など、すべてにおいて高度なレベルが要求されます。カザフ人すごーーーーい。。。。。
砂埃舞う会場の中、ヤギを必死に奪い合うカザフ人の姿は本当にドラマチックでかっこよく、シャッターをたくさんたくさん切りました。(ちなみに、カメラのファインダーに集中しすぎて、逃げ遅れたお客さんもいました。。。)
鷹匠たちの祭典−イヌワシ祭り2013
おばちゃん達の闘い!
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